中学卒業間際から学校に腕時計を付けて行くようになった。高校二年になった今もである。もともと腕時計なんて付けたことなかったし、興味もなかった。大人ぶったようで逆に格好悪いとまで思っていた。それがなぜ腕時計を着用するようになったかというと、高校受験という辛い壁を共に乗り越えた仲で愛着がわいたからである。志望した高校に試験を受けに行ったとき、時計が教室にないので腕時計持参ということだった。それが腕時計との出会いだった。その腕時計はかつて、私の父親が母親にプレゼントしたものだという。そんな大事なものを貸してくれた母に感謝しながら受けた試験は見事に合格で志望校進学がかなった。その出来事は私には大きな影響を与え、外出時には必ず着用するようになった。一度学校で紛失したときは本当に慌てた(友人が見つけて届けてくれた)。ただ、実を言うと「その腕時計」がいいのであって腕時計に興味を持ったわけではない。「その腕時計」でなければ外出時に連れては行くまい。